陸上競技 トレーニング

短距離走の定番練習を考える ウェーブ走

投稿日:2019年5月31日

ウェーブ走という練習があります。
その名の通りスピード曲線に波を作るというものです。
加速して減速して再加速して・・・みたいな感じです。
途中で休めるので中学・高校の頃の部活では「楽なメニュー」でした。
まあ楽だったのはこの練習の意図を全く理解していなかったからなんですが。

今は120mを加速・脱力・再加速の3区間に分けてやっています。
最初の区間でしっかり加速し、中間区間はリラックス、最後の区間で再加速という内容です。

最初の区間は90%以上の出力で加速します。
多少余裕を持ってはいますがトップスピード近くまで上げるようにします。

次の区間は脱力します。
ただし全身脱力するのではなく、腹圧はしっかり高めたまま維持します。
上手くいけば四肢の力を抜いてもほぼ減速せず走れます。
力を入れていないのに勝手に進んでいくというのが理想です。
この区間で大きく減速してしまうということは、ブレーキの要素が大きいか、どこかから力が逃げて地面反力が上手く利用出来ていないということです。
ブレーキの原因としては前傾・後傾のし過ぎなど姿勢の崩れ、力が逃げる原因としては中殿筋・内転筋の抑えが効いていない・腹圧が弱いことで接地でつぶれていると考えられます。
この区間はどの程度身体を傾ければ効率よく進むのか、力が逃げていないかを確認できる区間です。
僕はこの区間を一番重視しているのでここが上手くいかなければ次の区間に入らず止まるか、そのまま最後まで脱力区間として走り抜けます。(走りながら身体の傾きを調整して進みやすいポジションを探します)
どうしてもしっくりこなければインターバルで中殿筋や内転筋の補強運動を行い、これらの筋肉が働くようにしてから走ります。
脱力区間が上手く走れるようになったら400mのバックストレートを上手く省エネで走れるようになります。

最後の区間は再加速です。
再加速のやり方がポイントで、脚の回転数を上げるとか強く踏み込む事はしません。
腕振りをコンパクトかつ力強くすることでピッチを上げ、踏む力を増すように走ります。
僕の場合は腕振りを上から下に向かってアクセントを付け、身体を地面に押しつけるようなイメージを持ちます。
それに加えて腹圧をもう一段階上げて骨盤を地面に押しつけると良いです。
脚でなんとかしようとするとフォームが崩れたりケガにつながるので、なるべく脚以外を使って再加速するようにしています。
400mの最後は脚にほとんど力が残っていませんので、この「脚以外で加速する」技術は最後の踏ん張りに効きます。
意識の上では再加速しますがスピードはほとんど上がらなくてもOKです。
むしろ前の区間が上手く走れていればトップスピードに近い状態なので上がりません。
実際には「再加速のイメージで速度を維持する」となります。
なので3区間すべてを上手く走れると加速区間で上げたスピードを最後まで維持するという形になります。
はたから見てウェーブ走には見えないというのが理想です。

流し→全力→流しという極端なウェーブ走を見かけますが、短距離のレースにおいて極端にスピードを上げ下げする局面はありません。
実際のスピードを上げ下げするのではなく意識の中で波を作り高いスピードを維持するほうがパフォーマンスの向上につながる気がします。

ちなみにタイムをとって行なっています。
ウェーブ走でも120mなら全力+0.5秒以内になるようにしています。
1本1本しっかり休憩したとしても楽な練習ではありません。

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