世界陸連による新たなシューズの規制が発表されてわずか一週間。
NIKEが新ルールの基準を満たす厚底シューズを発表しました。
非公式ながら人類初のマラソン2時間切りを達成した際に使用された「アルファフライ」を東京オリンピックで使用しようとした場合、
新ルールのうち、
●靴底の厚さは4センチ以下。
●靴底に埋め込むプレートは1枚まで。
●今年4月30日以降の大会では、4カ月以上前から市販されているものでなくてはならない。
という3つが引っ掛かるのですが、
技術的な基準をクリアし、オリンピックの4ヶ月前までに市販できそうなタイミングです。
厚みやプレートの枚数などは一週間前の新ルール発表を聞いてから対応したとは思えないので、
色々と悪い想像してしまうところですね・・・。
こちらが発表された新厚底シューズ「エアズームアルファフライネクスト%」
ヴェイパーフライ ネクスト%と比べて、一目でわかる大きな違いは前足部のズームエア ポッド。
昔のエアマックスシリーズのようなビジブルエアのデザインです。
ソールの厚さ39㎜は、世界陸連の新ルールである「40mm以下」、カーボンプレートも1枚(キプチョゲ選手が2時間切りで使用したプロトタイプには3枚)となっています。
アッパーはヴェイパーウィーブから「アトムニット」という名のTPUの糸を編んだ素材に変更。通気性、サポート性が高く、水にも強いらしいです。
カーボンプレートもビジブルのデザインに。
前足部の幅が広がっているので安定性が増していると思われます。
アルファフライの目玉である「ズームエアポッド」
高圧のエアバッグ内に伸張性の高い繊維を内蔵した構造。
着地の瞬間に繊維が圧縮されて衝撃を吸収し、瞬間的に元の形状に戻ろうとすることで反発性を生むとのこと。
衝撃吸収と推進力の増幅を兼ねた画期的なシステムです。
ヴェイパーフライのズームXフォームよりも耐久力があるらしいです。
カーボンプレートを3枚搭載したプロトタイプほどではないにせよ、凄いシューズである事は間違いありません。
NIKE以外のメーカーも打倒NIKEのシューズを開発しているところですが、
新ルールの「大会4ヶ月前までに市販」によってかなり厳しい状況になると予想されます。
NIKEにとって逆風かと思われたルール改正も結局は追い風になっています。
東京オリンピックもNIKEの圧勝で終わるのか?